今が大事!中学生が身長を伸ばすために知っておくべき方法
目次
身長はまだ伸びる?中学生の平均身長
我が子の身長が気になる、低い?と心配したことはありますか。あるいは自分が周りと比べて小さいかなと、子ども本人が気にすることもありますね。
では、実際のデータはどうなのでしょうか。
2015年の中学一年生の全国平均は、男子152.6cm、女子151.8cmです。
我が子、あるいは自分と比べていかがでしょうか。低いでしょうか、高いでしょうか。どちらにしても、希望の身長まで、これから伸びるのか?が気になるところですね。
子どもの身長は何歳まで伸び、どこまで伸ばすことができるのでしょうか?
また、伸ばすために効果的な方法というものはあるのでしょうか?
正しい方法を知って、ぜひ希望の身長を手に入れてください。
身長は遺伝だけでは決まらない、身長が伸びる仕組み
さて、よく聞くことですが、身長は本当に遺伝で決まるのでしょうか?
答えは「はい」、でもあり、「いいえ」、でもあります。
遺伝が実際に身長に及ぼす影響は20~30%といわれています。ということは、残りの70%は遺伝とは関係ない、となるのです。
身長が低いことを遺伝だからと諦める必要はないのですね。
では身長はどうやって伸びるのでしょう。
身長が伸びるためには体の中の骨が伸びることが必要です。体の中に骨はたくさんあり、それらの骨をつなぐために「軟骨」があります。「軟骨」には「骨端線」と呼ばれる部分があるのですが、この「骨端線」が伸び、軟骨が大きくなることで骨は成長するのです。
それでは、骨をしっかりと成長させ、身長を伸ばすためにはどのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。
身長を伸ばす方法その1「食事の栄養に気をつける」
身体を作っているのは食事でとった栄養です。食事で得た栄養が身体を作っているのです。ですから、身長を伸ばしたい場合も、やはり第一に大切なことは食事です。
先にも述べましたが、身長を伸ばすためには、骨を伸ばすことが必要です。そのためにいちばん重要な栄養素はカルシウムとタンパク質です。
■タンパク質
タンパク質は、主に細胞をつくる原料になります。タンパク質は体内でアミノ酸に分解されるのですが、これが骨の基礎をつくるコラーゲンの材料になったり、身長を伸ばすうえで重要なホルモンである【成長ホルモン】の分泌に作用したりと身長を伸ばすうえで欠かせない成分となります。
成長ホルモンについては、後述します。
■カルシウム
次に、カルシウム。骨と言うとカルシウムがいちばんに浮かぶ人が多いと思います。カルシウムの主な役割は、骨を形成して丈夫にすることです。
つまり、カルシウムとタンパク質を両方しっかりと取ることで骨の成長、つまりは身長の伸びに寄与するのです。
とくに気をつけたいのが、カルシウムの摂取。タンパク質は、肉・魚・卵・乳製品・豆類などに多く含まれているため日常の食事で摂取する機会が多いのですが、カルシウムは不足してしまいがちとされています。
カルシウムは、骨だけでなく歯の形成にも大切な栄養素です。にもかかわらず、国の行う調査ではどの世代にも不足している栄養素との結果が出ています。
また、カルシウムは体内に吸収されにくいという特徴があり、食材を選んで効率的に充分にとりたいものです。
身体に吸収されやすいという点では、やはり牛乳がいちばんです。それでも、吸収率は約40%に止まります。
■マグネシウム、ビタミンD
そこで、カルシウムの吸収率を高めるために重要なのがマグネシウムとビタミンDです。
この2つはカルシウムの吸収率を高めるための働きをします。カルシウムにしっかりと役割を果たしてもらうために、マグネシウムとビタミンDが必要なのです。
現在は、効率良く栄養摂取を行うために吸収率を考えられたサプリメントも多数販売されています。
子供の成長に特化したサプリメントも多数販売されていますので、気になる方はチェックしてみるのも良いかもしれません。
■亜鉛
次は亜鉛。亜鉛には、成長ホルモンの働きを活性化させ、骨を伸ばす働きがあります。
成長ホルモンは脳の下垂体から分泌されるホルモンで、成長に作用する働きと、代謝をコントロールする働きの2つを担っています。身長を伸ばすためにも欠かせませんが、病気に対する抵抗や疲労回復にも大切な役割を持っています。
■アルギニン
成長ホルモンを増やすにはアルギニンが効果的。必須アミノ酸のひとつであるアルギニンは、摂取することで成長ホルモンの分泌量を2倍から4倍に増やす働きがあるのです。
大切なことは、偏らずに栄養のバランスの良い食事をすること。その上で、身長を伸ばすために必要な栄養素を充分にとっていけると良いですね。
身長を伸ばす方法その2 「質の良い睡眠で成長ホルモンを分泌させる」
身長を伸ばしたい、そのためには睡眠も大切です。
骨を伸ばすのは成長ホルモンの役割です。成長ホルモンがいちばん多く分泌されるのは夜寝ている間です。
寝ている間と言っても、寝付いてから深い眠りに入っていく2~3時間だけ。この貴重な時間を有効活用するためには、長く深くしっかりとした睡眠時間が必要なのです。
ところが、この大切な睡眠が不足している子どもが多いというデータがあります。
日本の子どもの平均睡眠時間は10歳~15歳で8時間ほど。背の高い欧米人との比較でも、背の低い日本人全体の睡眠時間は短めです。
成長ホルモンの分泌に必要な睡眠時間は、中学生で9時間半です。データからはまだまだ不足している様子がはっきりと見えます。
忙しい現代で睡眠時間を確保するのはたいへんですが、どうにかして充分な量と質の良い睡眠を大切にしたいものです。
ところで、この睡眠に関係するホルモンは、性ホルモンの分泌を抑制しています。睡眠不足が続くと抑制が弱くなり、性ホルモンが多く分泌されることになります。この性ホルモンは骨の成長を止める働きを持っています。身体の成長を抑制して、性的な成熟へ移行するのです。思春期の到来です。
精通や初潮と言った思春期の到来は、同時に骨の成長を止めることでもあるのです。そのため、身長を伸ばしたいなら、早期に思春期を迎えないように気をつけましょう。
そのためにも、やはり睡眠時間の確保は頑張りたいところです。
身長を伸ばす方法その3「適度な運動習慣で骨に刺激を与える」
骨を伸ばすためには運動も大切な要素です。
なぜなら、運動をすることで成長ホルモンが分泌され、骨に刺激を与えることができるからです。
さらに、運動するとお腹が減るのでしっかり食べられて、しっかり寝ることができます。食事と睡眠にも良い影響があるのが運動なのです。
この運動ですが、一部の筋肉にこだわったボディービルディングや体操などは、やり過ぎに注意が必要です。また、縦方向のみにこだわらず、全身をまんべんなく動かすことが大切です。
ひねる、そらす、曲げるといった全身運動が、骨の成長を促してくれます。
運動というとスポーツを思い浮かべがちですが、普段の遊びがいちばん効果的です。まさに、よく遊びよく食べよく眠る子が、大きくなるのですね。
身長を伸ばしたいなら、ストレスも大敵!
成長期の始まりにあたる思春期は、心身の急激な変化でストレスを感じやすい時期でもあります。
ストレスは脳に影響して成長ホルモンの分泌量を減らしてしまいます。また、ストレスは食欲にも影響しますし、睡眠の質も落とします。ストレスを感じないようにするのは難しいですが、適度な発散は心掛けたいものです。
この時期は、子どもは親と距離を置きたがるようになります。親と距離を置き、自分の内面を親の知らない自分のものとすることで大人になろうとするのです。
距離を置かれた親はつい、距離を縮めようとしたり、詮索したりしたくなりがちですが、ここはぐっと我慢。見守る姿勢を大切にしたいものです。
また、親は子どもの理不尽な行動や要求には毅然として対応し、信頼を勝ち得る必要があります。距離を置いたり、反抗したりしても、まだまだ独り立ちはできない未熟な子どもです。
問題が起きたり、困ったときには何よりも誰よりも頼りになる存在として、子どもに認めてもらえるよう、親は親としてのあり方や、親子の関係を見つめ直す良い機会と考えると良いでしょう。
生活習慣を改善して、身長を伸ばすためのラストスパートを
身長はいったいいつまで、何歳まで伸びるのでしょうか。身長が伸びるということは骨が伸びる、骨端線が大きくなるということ。
この骨端線がいつまで、何歳まで大きくなるかと言うと、医学的には男性は17~18歳、女性は15~16歳が目安と言われています。
あなたの子どもは、あるいはあなたは今何歳でしょうか。骨の成長が止まるまで、あと何年残っているでしょうか。
残されている時間は、希望の身長に近づく最後のチャンスです。思い描く背の高さを目指して、今できることをはじめていきましょう。
まとめ
最後にまとめになりますが、身長を伸ばすために大切なことは3つです。
第一に栄養バランスの良い食事、第二に質の良い充分な睡眠、最後は適度な運動です。どれも習慣として根付いているものですから、改善するのは困難だと感じることもあるかもしれません。
少しずつ根気よく改善して、希望の身長に近づけると良いですね。