妊娠中もカルシウムが大事!摂取の目安量は?


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妊娠中に必要な栄養素とは?お腹の中の赤ちゃんの“骨作り”のためにできること

赤ちゃんの骨のもととなる成分は何でしょうか?

ハイ、そうです、カルシウム!
当たり前ですが、大人と同じです。

では、赤ちゃんがそのカルシウムをどこから摂取するかといえば、(これまた当たり前ですが)母親からです。
お母さんがどのような状態であれ、胎児は母体からカルシウムをグングン吸収します。
胎児は有無を言わせず栄養素を吸収していきますので、妊娠中の母親がカルシウム不足の場合、まず心配すべきは母体の骨密度です。

ですが、「カルシウムは赤ちゃんが自分で持ってくのね、じゃあ私が気をつけてカルシウムをきちんと摂っていれば、赤ちゃんは大丈夫ね」と思っていたとしたら...

まだ安心してはいけません!

なぜなら、骨の形成にはカルシウムともうひとつ、ビタミンKが大きな役割を担っていることが近年わかってきているから。
そう、出産後に産院で処方されるビタミンKシロップ。このビタミンKは骨の形成に必要な成分でありながら、病院で必ず処方されるくらい不足しがちであり、しかも不足すると赤ちゃんの生死にかかわることもあるという、重大な成分なのです。

ビタミンKが不足すると、生まれて一ヶ月くらいまでの乳児は、突然吐血したり、ひどい血便を出すことがあります。これは新生児メレナとも呼ばれる症状で、通常はビタミンK注射で治りますが出血が多ければ点滴や輸血が必要です。酷い場合は、突然頭蓋内で出血を発症し重大な後遺症を残すケースもあります。ビタミンKは、胎児のときに母体からもらうか、産後の母乳またはミルクから摂取するしかありません。

通常の食事をしている人では、ビタミンKが不足することはほとんどありませんが、もともと母乳にはビタミンKが不足する傾向があるため、妊娠中にお母さんがしっかりビタミンKを含む食品を食べるよう心がけて少しでも胎児にビタミンKを蓄えられるよう心がけなくてはいけません。

そう、妊娠中に赤ちゃんの骨のためにできること。それはつとめてビタミンKを摂取すること、なのです。

ビタミンKが含まれている食品は...

ビタミンKには2種類あります。ブロッコリーやほうれん草などの緑黄色野菜と海藻に含まれているのがビタミンK1。納豆に含まれているのがビタミンK2で、特にビタミンK2が重要な働きをするといわれています。

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もしかして足りてない?赤ちゃんの骨の成長に欠かせないビタミンDとくる病

乳児の骨密度は成長とともにだんだんと増えていきます。この時期の赤ちゃんの栄養源は母乳かミルクですし、運動といっても発達段階に応じて自分のペースでちょっとずつといった具合で、赤ちゃんの骨の成長のためにしてあげられるようなことは何もないような気がするほどです。

ところが、この乳児期に最近骨と関連するある成分不足で起こる病気が増えているといいます。

それが「くる病」。「くる病」は足の骨などが変形し、進行すると歩行困難になるなどの症状が出る病気。日本では、戦後の一時期などに見られましたが、食料事情の改善とともに姿を消し、過去のものと思われてきました。しかし、その「くる病」と診断される乳児が20年ほど前から増え始め、最近では比較的ポピュラーな病気になりつつあるのです。

「くる病」はビタミンDの欠乏が原因で起こる病気。ビタミンDは骨にカルシウムやミネラルを沈着させる働きがあり、骨の成長に欠かせない成分のため、不足すると骨が柔らかくなり、「くる病」になりやすいとされています。

ビタミンDは日光が皮膚にあたった際に作られるほか、食べ物から摂取する必要がありますが、実は母乳にはビタミンDは少量しか含まれていません。おまけに紫外線の害について周知されてきていることから、日光にあたらないようにしている乳児も多く、さらに子どもにビタミンDを多く含む魚や卵にアレルギーがある場合、離乳食などで栄養を補給することもできないとあって、ビタミンD不足が現代病の様になっているのです。
もちろん母乳には、いいところが沢山ありますし、浴びすぎれば紫外線は害になるため注意が必要です。しかし母乳育児の赤ちゃんについては、特に「くる病」予防を兼ねて、丈夫な骨を育てるためにも、適度に外で日の光を浴びること、離乳食の時期になったら、ビタミンDが豊富な魚や卵などをとるように心がけてあげましょう。(※アレルギーがある場合はお医者さんによく相談しましょう)

幼児期は骨密度を増やすチャンス!食事と運動が大切です

骨密度が大きく増加する時期は身体の成長スピードが早い時期とリンクします。つまり成長期であり、体の成長が著しい1~4歳の幼児期もズバリそう。幼児期は、身長や体重の増加率が大きく、それに伴って女の子も男の子も1~4歳の間に骨密度が急増するのです。そこで、この時期は骨貯金をするチャンス! 逆にこの時期にしっかり骨貯金ができないと、骨粗しょう症のリスクが高くなってしまうということでもあるので注意が必要です。
骨貯金、つまり骨密度を増やすために大切なポイントは2つあります。

まず1つ目がバランスの良い食生活です。カルシウムの摂取はもちろん、ビタミンDやマグネシウム、タンパク質などをバランスよく食べさせてあげましょう。

そして2つ目が運動習慣。第二次成長期の子どもについては骨密度と運動習慣の関係が前から言われていましたが、最近では幼児の骨密度と運動習慣にも関連性があることがわかってきています。幼児もしっかり外で運動できるように、意識して公園に連れて行ってあげるなどして、健やかに骨が育つようしっかりサポートしてあげましょう。

身長を伸ばすなら!小学生の骨の成長の様子とやってはいけないこと

小学生の骨はどのような状況にあるでしょうか。

小学生、特に女の子は高学年になると成長期を迎えるため、骨に栄養を蓄える時期にあたります。しかし、最近の女の子は小学生でもダイエットをするような子も多いそうで、ダイエットによる栄養不足や、または食生活の乱れ、運動習慣がないことで、しっかりと骨を育てられていない子が多くいるのが現状です。

また、骨密度はずっと増え続けるわけではありません。急激に骨が伸びる成長期には骨の石灰化がおいつかず、骨密度、特に上腕部分の骨の密度が減る時期があります。それがだいたい11歳とされており、骨折が増える年代とリンクしています。

正常に発達しても骨が弱い時期に、栄養、運動不足でさらに骨へのケアが不十分になってしまったら…当然のように骨は弱くなってしまいます。
骨貯金のこの時期に骨を弱らせてしまったら、身長が伸び悩むのはもちろん、一生骨密度不足で苦労することにもなりかねません。

そこで、できるだけ親がしっかり監督してあげることが欠かせません。難しい年頃に入りかけた子どもが相手ではありますが、親の指導のもと、規則正しい食事と運動の習慣をつけてあげることが大切なのです。

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キーワードは骨端線!? 身長を伸ばすための「骨」基礎知識

身長が伸びるということは、骨が伸びるということ。健やかな骨の成長なくして身長が伸びるということはありえないのです。

ではどうやって背を、骨を、伸ばせばいいのでしょうか。

今までにも繰り返してきたとおり、骨の成長に欠かせないのはバランスのとれた食生活と、適度な日光浴、そして運動です。

骨をつくる成分としては、カルシウム、ビタミンD、マグネシウム、たんぱく質などが重要で、ビタミンDは日光を浴びることでも分泌されるため、身長を伸ばすためには日光浴も重要とされています。

また、運動は骨に縦に伝わる刺激が有効。ですので、背を伸ばすために、若い頃にはバスケットボールやバレーボールなどのジャンプ競技、高齢になってからは骨粗しょう症予防のために、ウォーキングやジョギングなどの運動が推奨されています。

では、いつごろまで背が伸びるチャンスがあるのでしょうか。これは医学的には骨端線がといわれる軟骨と骨の境目の線があるうちといわれています。平均的には10代半ばから後半といわれていますが、個人差があるので骨端線の有無を知りたい場合は、病院でレントゲン撮影をしてみるのもいいでしょう。

骨端線があるうちは身長が伸びる可能性がありますので、骨にいい食事、運動などを意識してたくさん背を伸ばしましょう。

栄養・運動以外にも3つのホルモンが骨に関係?身長が伸びる「骨」の仕組み

身長が伸びるのは、骨が成長するからにほかなりません。骨の成長のメカニズムですが、骨の両端にある、骨端線(こったんせん)とよばれる硬い骨と軟骨の切り替え部分、ここの部分で細胞が活発に増えることで骨は成長していきます。骨のもとになるのはカルシウムやたんぱく質、ビタミンDやマグネシウムなどで、さらに運動などで骨に有効な刺激を与えることで、骨が伸び、また中心から外側に向かって太さも増していくことで、しっかりとした丈夫な骨ができあがっていきます。骨はその内部でたえず細胞を生まれ変わらせながら、骨端線がなくなり、細胞が増えなくなるまでの間成長し続けるのです。

また、栄養素と運動以外に骨の成長に深くかかわっているものがあります。それが体内で分泌されるホルモン。特に、以下の3つのホルモンです。

成長ホルモン

脳の下垂体から分泌され、思春期に分泌のピークを迎える成長ホルモンは、さらにIGF-Iという物質の分泌を促します。これが成長ホルモンとともに骨の成長を促して背を伸ばすほか、筋肉を作って脂肪を燃やしてくれるなど、身体作り全般にかかわる大切な役割を果たしてくれます。

甲状腺ホルモン

文字通り喉付近にある甲状腺から分泌されるホルモン。成長ホルモンと一緒に骨の成長を促し、さらに脳や内臓の発達にも必要なエネルギーを生み出す仕組みにもかかわっているなど、身体全体の発達に深く関係しています。

性ホルモン

男性は精巣、女性は卵巣から分泌されるホルモンで、成長ホルモンの分泌を増やし、直接的な骨への働きかけで骨の成長を促してくれるホルモンです。骨を硬く丈夫にし、成熟させてくれます。このホルモンの働きで骨が成熟すると、成長期の終わりを迎えます。

このように食生活、運動習慣、分泌されるホルモンの変化などに大きく影響を受けて骨は成長しているのです。

子供の身長が一番伸びる時期っていつ?成長期の骨の栄養と成長の様子

女の子は中学生、男の子は中学生から高校生の3~4年がいわゆる成長期にあたります。子ども達の身体はグングン大きくなり、女子で20cm前後、男子では30cm伸びる人も珍しくありません。

骨の端にある骨端線で細胞分裂を繰り返すことで骨は長くなり、また、長くなるだけでなく、大人の身体に近づくため太く硬く成熟していきます。このときに、骨の原料となるカルシウムやビタミンD、マグネシウム、たんぱく質を積極的に摂り、骨に効率的な刺激を与える運動をすることで、より効率的に骨の成長を促すことができるのです。
また、骨の成長を促すホルモン分泌をスムーズにするためには、質の良い眠りも欠かせません。ホルモンは眠り始めの、もっとも深い睡眠時に分泌されるといわれています。そこで、しっかりグッスリ眠れるように、眠る数時間前からは食事はもちろん、携帯などの電子機器の光を控える、逆に朝日はしっかり浴び、お風呂は寝るしばらく前に入っておく、寝る直前に運動しないなどの工夫をしてみましょう。

よく食べ、よく眠り、よく動く。この生きていくうえで大切な3つのことが、身長や骨の成育にも欠かせないポイントとなっているのです。

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子供の身長が伸びる、成長期の骨を支える食品

骨の形成に欠かせない成分は、カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、たんぱく質です。
なかでもタンパク質、ビタミンKは比較的食事からも摂取がしやすい栄養素ですが、カルシウムは日本人の平均的な食生活において万年不足がちな栄養素だという統計が出ています。

それでは、上記の栄養素を含む食品をご紹介していきましょう。

カルシウムが含まれる食品

乳製品:牛乳、チーズ、ヨーグルト
野菜:大根、小松菜、モロヘイヤ
魚:ししゃも、ワカサギ、いわし、しらす

ビタミンDが含まれる食品

さけ、さんま、かれい、さば、うなぎ、
たい、ぶり、さわら、まぐろ、いわし、
鴨、あじ、鶏卵、しめじ、干ししいたけ

ビタミンKが含まれる食品

納豆、小松菜、ほうれん草、ほか緑黄色野菜

マグネシウムが多く含まれる食品

ひまわりの種、くるみ、あおさ、きなこ、大豆、さくらえび、なまこ、カレー粉

たんぱく質が含まれる食品

肉類(牛、豚、鶏、ハムなど)、
魚介類(魚、小魚、貝、ねり製品など) 、
卵類(鶏卵、うずら卵など) 、
大豆および大豆製品(大豆、納豆、豆腐など)、
牛乳および乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)

ほか、成長期、特に摂取するのと有効といわれているのが、成長ホルモンの分泌を促すアルギニンとオルニチンです。

強い骨を作るための習慣をつけよう!運動が骨に与える影響

骨を育てる、丈夫にするために運動が必要なのはみなさんご存知のとおり。でもその理由まで知っていますか?
実は、骨には力が加わったときにそれを察知して、骨自身を強くしようとする「負荷センサー」のようなものがついています。骨の中には、骨細管という無数の細い管が張り巡らされており、その中には液体で満たされています。運動をして骨が圧迫されてたわむことで、液体が流動し、その動きを感じとった骨細胞が、骨をつくる骨芽細胞を活動させる物質を放出します。それにより、骨をつくる骨芽細胞が盛んに働き始め、骨量が増えて骨が強くなるというメカニズムなのです。

さらに、もうひとつ。運動により骨に負荷がかかるとカルシウムが沈着しやすくなります。骨に力が加わると、骨が弱いマイナスの電気を帯びます。すると、プラスの性質を持つカルシウムイオンが呼び寄せられて、骨にカルシウムが沈着しやすくなり、それによって骨が太く強くなるというわけ。 骨に発生するプラス、マイナスのイオンで、カルシウムの沈着量をコントロールしているため、よく動かす部分は骨が強く、逆に動かさない部分の骨は強くなりようがありません。

成長期の骨も、ほかの時期に比べて反応が段違いに良いだけでメカニズムは同じ。特に縦方向の刺激に対して骨がよく反応するため、ジャンプするような競技、例えばバレーボールやバスケットボールなどのスポーツが身長をのばすために有効と考えられているのです。

骨は0.1%たわむだけでも液体が動いて骨芽細胞が活動を始めます。骨が心配になってきた高齢者の方の場合、少しの負荷でも骨を強くする効果があることを忘れないでください。高齢者にとっては軽めの運動を継続することがとても大切なのです。

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