牛乳でカルシウムは摂れない?1日何杯飲めばいい?気になる疑問を徹底調査


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骨の成長を助け、骨や歯を丈夫にするカルシウム。カルシウムは、成長期の子供はもちろん、大人になっても欠かすことのできない栄養素の一つです。そんなカルシウムは様々な食品に含まれていますが、カルシウムの代表格といえば牛乳を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ちなみに、あなたは牛乳にカルシウムがどれくらい含まれているかご存知ですか? 

今回は牛乳に含まれるカルシウム量は? 1日に必要なカルシウム量は牛乳何杯分? など気になる牛乳のカルシウムについて徹底調査していきます!

カルシウムの代表!牛乳に含まれるカルシウム成分や栄養とは?

カルシウムといえば牛乳ですが、実際に含まれている栄養成分を見てみましょう。

カルシウム

牛乳には100gあたり110mgのカルシウムが含まれています。カルシウムは、骨や歯を丈夫にする働きがあります。そのほかにも、神経を安定させイライラを解消、高血圧の予防などの効果が期待できます。

たんぱく質

牛乳には100gあたり3.3gのたんぱく質が含まれています。たんぱく質は、血液や筋肉などの体をつくる主要な成分です。たんぱく質のなかには、食事でしか摂取できない必須アミノ酸と呼ばれる栄養素があります。牛乳はこの必須アミノ酸をバランス良く含んでいます。

脂質

牛乳には100gあたり3.8gの脂質が含まれています。脂質はエネルギー源であるとともに、ビタミンの吸収を助ける働きがあります。

炭水化物

牛乳には100gあたり4.8gの炭水化物が含まれています。牛乳に含まれる炭水化物は乳糖で、カルシウムや鉄分の吸収を助ける働きがあります。

マグネシウム

牛乳には100gあたり10mgのマグネシウムが含まれています。マグネシウムには、カルシウムの吸収を助ける効果があります。

参考:http://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=13_13003_6

1日に必要なカルシウムは牛乳○杯分相当

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厚生労働省によると、一日に必要なカルシウムは

・成人男性 650mg
・成人女性 600mg
・子供 450~800mg

だと言われています。さらに、成長期の子供の場合は、男子で800~1000mg、女子で700~900mgの摂取が必要だと言われています。

牛乳は100gあたり110mgのカルシウムを含んでいます。上記のカルシウムを牛乳で摂取しようとすると、牛乳ビン(400ml)だと2本分、コップ(200ml)だと4杯分に相当します。

続いて、カルシウムを含むほかの食品で1日に必要なカルシウムを摂取するならば……

・ヨーグルト 600g 大パック1.5個分
・わかめ(生) 700g 小鉢(1食分20g) 35食分
・しらす干し 330g 小鉢(1食分50g) 6.6食分
・木綿豆腐 600g 2丁分(1丁300g)
・小松菜 400g 1.5袋分(1袋330g)

牛乳ならコップ4杯で摂れるところ、他の食品だとかなりの量が必要になってきます。なかでも、わかめで1日に必要なカルシウム量を摂取しようとすると700gの摂取が必要となります。例えば、1食分のわかめスープにはおよそ20gのわかめが含まれています。700gをわかめスープで摂ろうとすると、35杯分を摂取する計算になります。これはとても現実的な数字ではありませんよね。

さらに、カルシウムは摂取量のほかにも吸収率(実際に体に摂りいれられる量)が大切になってきます。カルシウムの吸収率は、乳製品が50%、小魚が30%、野菜が20%程といわれており、吸収量も牛乳はトップクラスです。牛乳が手軽にカルシウムを摂取できる食品として広く知れ渡っている理由は、吸収率も影響しているといえるでしょう。

また、木綿豆腐2丁で1日に必要なカルシウムを摂取できるのは驚きですよね! 豆腐に含まれるカルシウムについては、改めてご紹介したいと思います!

日本人は牛乳からカルシウムを摂ることができない?

あなたも「日本人は牛乳が体に合わない」「日本人は牛乳を飲むとお腹を壊すからカルシウムを体に吸収できない」という話を聞いたことがあるかもしれません。

日本人は牛乳に含まれる「乳糖」という成分を分解できない「乳糖不耐症」に当てはまる人が数多くいます。乳糖不耐症の人の場合、乳糖を分解する酵素・ラクターゼが体に不足しており、乳糖が分解されないまま大腸まで運ばれてしまいます。結果、腹痛や下痢、お腹がゴロゴロ鳴るといった症状が体に起きます。

では、この乳糖不耐症に当てはまる人は、牛乳に含まれるカルシウムを吸収できないかというと、そんなことはありません。乳糖はカルシウムの吸収を助ける働きがありますが、牛乳には乳糖以外にも、マグネシウムやたんぱく質などカルシウムの吸収を助けてくれる栄養素が含まれています。そのため、乳糖不耐症の人でも牛乳からカルシウムを摂取することはできます。

かといって、無理に牛乳を飲んでお腹を壊してしまっては本末転倒。 乳糖不耐症の人は、小魚や豆腐などの牛乳以外の食品でもしっかりとカルシウムを補っていくことをおすすめします。

★カルシウムを含むおすすめの食品
・大豆製品……木綿豆腐、油揚げなど
・小魚……ししゃも、桜えび、わかさぎなど
・野菜……小松菜、ブロッコリー、モロヘイヤなど

また、乳糖不耐症ではなくても「牛乳でお腹を壊しやすい」という人には、以下の対策もおすすめです。

★牛乳でお腹を壊してしまう人の対策方法
・温めた牛乳を飲む
 冷たい飲み物は胃腸を冷やし下痢を引き起こします。温めて飲むとお腹に優しいですよ。

・一度にたくさんの量を飲まない
 ゆっくりであれば乳糖不耐症の人でも乳糖を分解することができるそうです。一度にたくさんの量を飲まずに、少しずつ飲んでみましょう。

・乳糖が少ない牛乳を選ぶ
 乳糖を減らした牛乳が市販で販売されています。通常の牛乳と比べ、少し味わいは異なりますが、牛乳が体に合わない人にはおすすめです。

・発酵乳食品を食べる
 チーズやヨーグルトなどの発酵乳食品は、乳糖の含有量が少なくなっているため、牛乳よりはお腹に優しく食べることができます。

牛乳からカルシウムを効率良く摂取するためのポイント

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・一緒に摂る食品を工夫する
 牛乳からカルシウムを摂取する際には、カルシウムの吸収を助けてくれる栄養素を一緒に摂りましょう。

<カルシウムの吸収を助けてくれる栄養素>
・たんぱく質……肉、魚、卵、乳製品など
・ビタミンC……野菜、果物、梅干しなど
・マグネシウム……納豆、ひじき、玄米など
・ビタミンD……魚介類、きのこ類など
・イソフラボン……大豆、大豆製品など

・適度に体を動かす 
 適度な運動には、骨を丈夫にするだけでなく、カルシウムの吸収率を高める効果があるといわれています。ストレスを感じない範囲で、散歩やストレッチなどの運動を取り入れてみましょう。 

・十分に睡眠をとる
 人間は寝ている間に栄養を体に摂りこみます。カルシウムの吸収を促すためにも、規則正しい生活や十分な睡眠をとることを心掛けましょう。

さいごに

今回はカルシウムを牛乳で摂る際の気になる疑問を徹底調査しました。カルシウムは牛乳以外にも様々な食品に含まれており、単品だけでなく複数の食品からバランス良く摂取することが望ましいです。

また、1日に必要なカルシウム摂取量を食品だけで摂取するのはなかなか難しいという方は、カルシウムを含むサプリメントを合わせて摂ることをおすすめします。食事とサプリメントを合わせて摂りいれながら、健康な体を育てていきましょう!

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