あなたは大丈夫?カルシウム不足で起こる10の症状と4つの原因


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日本人に最も不足しやすい栄養素「カルシウム」

骨や歯を丈夫にする栄養素「カルシウム」。厚生労働省がおこなっている「国民健康・栄養調査」によれば、日本人は男女ともにカルシウム摂取量は目標値より低いことが分かります。

18~29の男性の推奨量:650mg
20〜29歳の実際の摂取量:472mg

18~29の女性の推奨量:550mg
20〜19歳の実際の摂取量:409mg

参考文献:
平成24年国民健康・栄養調査報告
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h24-houkoku-04.pdf
「日本人の食事摂取基準」(2015年版)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html

カルシウムが不足すると、身長が伸び悩む・骨や歯が脆くなる以外にも、高血圧や骨粗鬆症など体にとって良くない影響がたくさんあります。今回は、カルシウム不足が招く10の症状とその対策をご紹介。また、合わせて「それってカルシウム不足が原因って本当?」な疑問も調査してみました。

あなたはカルシウム不足が気になっていませんか? カルシウム不足が起こす10の症状をチェックして、当てはまっていないかチェックしてみてくださいね。

カルシウムが不足すると起こる10の症状の真実

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カルシウム不足で起こる症状:成長に影響を及ぼす ◯

カルシウムは骨の形成を助けてくれる栄養素。成長期にカルシウムが不足してしまうと、身長の伸びや十分な体格の成長が期待できなくなることがあります。

カルシウム不足で起こる症状:骨や歯が弱くなる ◯

骨や歯の主成分はカルシウムです。カルシウムが体から不足してしまうと、骨や歯をつくる材料が足りずに骨密度が低く弱い骨や歯が育ってしまいます。

カルシウム不足で起こる症状:イライラする ×

カルシウムには骨の形成を助ける働きのほか、脳神経の興奮を抑える作用を持っています。血中のカルシウム濃度が低下すると、情緒が不安定になりやすくイライラすることもあるそうですが、正常な状態であれば、カルシウムが体内から不足すると、体がバランスを保とうとする働きがおこるため、カルシウム不足がイライラの直接的な原因ではないそうです。

カルシウム不足で起こる症状:体が痺れる ◯

カルシウムには筋肉の収縮や神経の伝達をする働きがあります。そのため、カルシウムが不足すると、筋肉の収縮や神経の伝達が上手く行われず、体が痺れやすくなります。

カルシウム不足で起こる症状:貧血 ×

貧血は鉄分が不足することで起こる症状です。しかし、カルシウム不足が関係ないわけでなく、カルシウムは鉄分の吸収を助ける働きがあるため、貧血対策にカルシウムは欠かせない栄養素です。
 

カルシウム不足で起こる症状:肌荒れ ◯

カルシウムには肌の健康を保つ作用があるため、不足すると肌荒れの原因となるそうです。

カルシウム不足で起こる症状:爪が割れやすくなる ×

「カルシウムが不足すると爪が割れやすくなる」との話もありますが、爪の主成分は髪や皮膚と同じくたんぱく質です。そのため、カルシウム不足が直接の原因ではないそうです。ただ、健康な爪はたんぱく質だけでなく、ミネラルやビタミンが必須。カルシウムはミネラルの一種なので不足しないように心がけましょう。

カルシウム不足で起こる症状:骨粗鬆症 ◯

カルシウムは、骨や歯を丈夫にする以外にも、神経の伝達や筋肉の収縮を助ける働きがあります。そのため、カルシウムが体内から不足すると、自らの骨を溶かしてカルシウムを体内に取り込もうとします。これにより、骨の中のカルシウム=骨密度が減り、骨粗鬆症を起こす可能性があるといわれています。

カルシウム不足で起こる症状:高血圧 ◯

カルシウムが不足すると生活習慣病である高血圧を引き起こす可能性があるといわれています。体がカルシウム不足を感じると、血液中にカルシウムを補充するために骨のカルシウムを溶かして補おうとします。この際に、カルシウムが血管の筋肉を収縮させてしまうことで血液が流れづらくなり、心臓がより強い力で血液を押し出そうとすることが高血圧の原因に。

カルシウム不足で起こる症状:動脈硬化 ◯

カルシウム不足だと動脈硬化を起こすことがあります。動脈硬化とは、動脈が硬くなることで血液をうまく流せなくなってしまう症状。心臓が強い力で血液を押し出そうとするため、心臓の負担に。また、血管が硬くなることでもろくなり破れやすくなることもあるそうです。

カルシウムが不足していないのに骨粗鬆症に?カルシウムパラドクスとは?

カルシウム不足3

あなたはカルシウムパラドクスという言葉を知っていますか? カルシウムパラドクスとは、骨のカルシウムは不足している状態なのに、体内のカルシウムは溢れている「逆説=パラドクス」な状態のことです。
人間の体の中のカルシウムは、99%が骨や歯に、残りの1%は血液中や細胞に存在しています。血液中のカルシウムが一定に保たれることで、筋肉の収縮に作用したり、神経の伝達を助けたりと、体の機能が正しく働くための手助けをしてくれます。

カルシウムが体から不足すると人間の体は、血液中のカルシウム濃度を保つために、一時的に不足分を骨のカルシウムを溶かして補おうとします。しかし、慢性的にカルシウムが不足してしまうと、骨のカルシウムは減り続けているのに、血液中のカルシウムは過剰に増え続け、体のさまざまな部位に溜まってしまいます。これをカルシウムパラドクスといい、カルシウムパラドクスは高血圧や動脈硬化などの病気を引き起こす原因となります。

カルシウムパラドクスを予防するためには、1日のカルシウム摂取量をしっかりと摂取することが大切です。

カルシウムが不足する原因

日本人はなぜカルシウムが不足しやすいのでしょうか? その主な原因は以下の4つです。

生きているだけで減っていく

カルシウムは体に吸収されにくく、排出されやすい栄養素です。体に蓄えておくことができず、新陳代謝によって毎日新しく入れ替わっています。そのため、生きているだけでカルシウムは減ってしまいます。

食生活の変化が原因

日本人の食生活の変化もカルシウム不足の原因です。日本人は農耕民族として穀物を中心とした食生活を送っており、体質的に合わないことから牛乳を飲む習慣はありませんでした。そのため、魚や豆腐などの食品からカルシウムを摂取していましたが、近年は食が欧米化。インスタント食品やジャンクフードが手軽に食べられることから、カルシウムを含む食品を摂取する機会が減り、カルシウム不足に。

体に吸収されにくい

糖分や脂質は脂肪として体に蓄えられますが、カルシウムは体に吸収されにくく、余分になったたんぱく質とともに排出されてしまいます。カルシウムの吸収を高めるためには、ビタミンCとビタミンDと一緒に摂取することが必要です。

土壌の問題

日本の土地は、元々カルシウムに恵まれていません。そのため、飲料水や農作物のカルシウム服用量が少なく、カルシウム不足になりやすいそうです。

カルシウム不足を対策して健康的な体になろう(まとめ)

カルシウムが不足すると骨や歯が丈夫に育たないだけでなく、骨粗鬆症や高血圧などの病気を引き起こす原因にもなりえます。1日のカルシウム摂取量の目標値を目指して、しっかりとカルシウムを摂取して健康的な体つくりを目指しましょう!

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