硫酸カルシウム
硫酸カルシウムは天然にも存在し、古代から様々な用途で利用されてきたとても歴史のある物質です。もちろん、現在も様々な用途で使われており、意外と身近なところでも利用されております。
そんな硫酸カルシウムについて、使用方法や注意点などについてご紹介しますね。
成分の詳しい説明・特徴
硫酸カルシウムは化学式CaSO4で表されるイオン結晶の物質です。イオン結晶の物質にしては水に溶けづらく、一方濃硫酸や濃塩酸には溶解します。
自然界には無水物や水和物として存在し、代表的なのは2水和物である石膏(硫酸カルシウム・2水和物:CaSO4・2H2O)です。海水中にも含まれており、自然界にはわりとありふれている物質と言えるでしょう。
・用途
・建築材(石膏ボード) ・漢方薬 ・食品添加物 ・化粧品 ・医療器具
・利用法例
無水物や水和物によって様々な使い方があり、私たちの身近な例で言いますと建築材の石膏ボードとして利用されたり、豆腐の凝固剤として使われたりしています。加熱することで得られる焼石膏は、水を加えると数分で硬化する性質があり、型取りや模型、医療用のギプスなどにも用いられています。
その他、二水和物は漢方薬「石膏」として利用されたり、石膏パックとして人気が高いなど、美容や健康にとても役に立つ物質ですね。
安全性について
利用法の部分でも書きましたが、硫酸カルシウムは豆腐などの凝固剤として用いられています。また、中華麺の食感・風味を出すためのかんすいや、ハム・ソーセージの結着剤など、色々な用途で使われており、比較的安全性は高いといえるでしょう。大量に摂取しない限り安全な物質と言われております。
注意点
少量摂取した程度では健康にそれほど問題はありません。ただ大量に摂取した場合には、水を飲ませて吐き出させるなどの処置をした方が安心です。目や粘液についた場合にも、こすったりせず流水で十分に洗い流してください。それでも違和感や痛みがあるようでしたら、お医者様に受診してください。