次亜塩素酸カルシウム
次亜塩素酸カルシウムは、水道水中にも含まれる物質です。ここでは、次亜塩素酸カルシウムの特徴やその用途などを紹介します。
特徴
次亜塩素酸カルシウムは、化学式Ca(ClO)2で表される化合物です。水に溶けやすく、漂白、消毒能力があるその性質を利用して一度固体化させたのちプールの消毒液として、また、液体に溶解して温泉の消毒液としてよく利用されています。ほかに、アルコールにもよく溶けます。
わずかですが空気中の水とも反応するため、なるべく空気に触れないように保管します。
次亜塩素酸カルシウムの用途
・漂白、消毒 ・脱臭 ・除菌
取り扱いの注意点
短時間であれば、手袋等を着用せずに素手で触れても構いませんが、その後かならず流水で丁寧に手洗いするなどの対策を実施しましょう。高濃度の次亜塩素酸カルシウムや水溶液の誤飲や目に入ると粘膜組織障害が発生する恐れがあります。すぐに洗い流し、医師の治療を受ける必要があります。また、加熱により、急速に分解するため刺激性、毒性、腐食性のガスを発生します。火災の際は鎮火後も水による十分な冷却が必要です。
そのほかの利用法
プールや温泉の消毒液として用いられるほかに、カビに対する効果があるため、農業用資材の消毒液としても使用されています。また、一番身近な例として水道水の消毒にも利用されています。
服用する上での注意点
日本の水道の蛇口から出る塩素は、1リットルあたり1mg以下になるように設定されています。これは、一生涯にわたり水道水から次亜塩素酸カルシウムを摂取しても健康に全く問題のない範囲です。次亜塩素酸カルシウムにより雑菌や病原菌を消毒し、長い距離の水道管を通っても安心して飲めるようになっています。