卵殻カルシウム


卵殻カルシウムは、あまり馴染みのない表現かもしれません。食品添加物として卵殻ときくと、アレルギー反応を心配するのではないでしょうか。ここでは、その特徴や利用法、卵アレルギーのアレルゲン対応について紹介します。

特徴

卵殻カルシウムの主成分は、酸化カルシウムです。酸化カルシウムの化学式はCaO、生石灰と表現されることもあります。
卵殻を焼成してつくられ、アレルゲン表示義務がありますが、実際にはアレルギー症状を引き起こすことはないとされています。
白色の粉末であり、食品に添加しても風味や色合いを損ねることが無く、天然成分からつくられている安心感も合わせて重宝されています。

卵殻カルシウムの製造方法

卵殻カルシウムは、100パーセント卵の殻からつくられた天然のカルシウム素材です。
鶏卵の殻を洗浄、粉砕し、卵殻膜という卵の薄い膜を除去してから脱水乾燥、さらに細かく粉砕してつくられます。黄色ブドウ球菌やサルモネラ菌は残留しないといわれています。

炭酸カルシウムと卵殻カルシウムの違い

卵殻カルシウムと炭酸カルシウムは、カルシウムの摂取という同じような目的として使用されることが多いです。卵殻カルシウムの吸収率は炭酸カルシウムのそれと比較して2倍から3倍以上といわれています。また、卵殻カルシウムを摂取した場合と炭酸カルシウムを摂取した場合の骨密度も2倍近く高い値を示したというデータがあります。卵の殻から得られる量はそれほど多くないため、炭酸カルシウムよりも高価ですが、非常に有用な物質です。

食品添加物としての利用法

食品添加物として使用する場合は、ソーセージやハンバーグなどの弾力性を向上させたり、つなぎとして用いられます。また、食パンなどの吸水性を向上させるために添加することもあります。ほかには、レトルト食品に添加して、長期保存におけるプラスチック臭を抑制することもできます。食品添加物扱いですが、使用量に制限はありません。

卵殻カルシウムと卵アレルギーについて

卵の殻からできた食品添加物というと、どうしても不安になるのが卵アレルギーですよね。でも、卵殻カルシウムは卵アレルギーに影響はないとされています。それは、アレルゲンである卵たんぱく黄身や白身に比べて全くと言っていいほど含まれていないためです。製造時に高温で焼かない、未焼成卵殻カルシウムにはアレルゲンの表示義務がありますが、焼成卵殻カルシウム、未焼成卵殻カルシウムどちらも卵アレルギーでも除去の必要はないとされています。

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