シュウ酸カルシウム


シュウ酸カルシウムは、日本では劇物に指定されている大変危険な物質です。
ここでは意外と知らないそんなシュウ酸カルシウムについて、取り扱う際の注意点や危険性を中心にご紹介します。また、身近にあるシュウ酸カルシウムの被害対処法についても、合わせてご紹介いたしますので参考にしてください。

成分の詳しい説明・特徴

シュウ酸カルシウムは化学式CaC2O4、もしくは(COO)2Caと表されるカルシウムのシュウ酸塩類です。状態によって無水物や一水和物、二水和物として存在します。
自然界では様々な植物に含まれています。代表的なのは毒草のディフェンバキアですが、観葉植物としてなのであまり口に入ることはないと思います。そういう意味で、身近な植物ですとホウレンソウや未成熟のパイナップルなどに含まれています。その他、山芋やサトイモにも含まれており、これらを触るとかゆくなる原因はこのシュウ酸カルシウムだと言われています。
また、尿結石の主成分はこのシュウ酸カルシウムです。総じてあまり良いイメージはありませんね。
工業的には、シュウ酸製造の中間生成物として、シュウ酸ナトリウムNa2C2O4と水酸化カルシウムCa(OH)2から合成されます。

・用途

人体への有効性は低いとされているので、あまり使用されません。

・利用法例

シュウ酸カルシウムはシュウ酸合成の中間性生物として生産される程度で、あまり利用される機会はありません。

安全性について

劇物として指定されていることからも分かる通り、シュウ酸カルシウムは非常に危険な物質です。わずかに摂取するだけでも、口やのどに熱を持って晴れ呼吸しづらくなります。より酷い場合ですと、深刻な消火器障害や呼吸困難に陥り、最悪の場合死に至ることもあります。
先に述べたディフェンバキアなどは、茎が皮膚や口内に触れると激痛や酷いむくみなどの症状が出てきます。パイナップルを食べたときに口の中が荒れたり痛んだりするのも、この
シュウ酸カルシウムが原因です。

このように、意外と身近な毒物として存在しており、大変危険な物質です。

注意点

日本で普通の生活をしていれば、シュウ酸カルシウムに触れる機会は山芋やサトイモの調理時くらいでしょう。
そんなシュウ酸カルシウムの弱点は酸に弱いこと。山芋やさといもを料理していて手がかゆくなったときには、レモンやお酢で洗うとかゆみがおさまります。

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