寝る子は育つということわざが真実であることの証拠


私の家族はみな大柄です。父が180センチ母も164センチといわゆる日本の標準サイズよりも大きめのため、その子供たち三人も朝礼でいつも後ろの方に立つのが当たり前の児童期を送りました。

私は三人兄弟の一番上ですが、身長は三人兄弟の中で一番低く164センチしかありません。妹が169センチ、弟は180センチと下へ行くほど背が高くなる兄弟で、中学生のことから年下の者に対していつも上目づかいで何かを言わなくてはならない状態でした。

父と母の遺伝子を受け継ぎ、昔のように正座などの習慣のない栄養状態の良い中で成長した割には私の身長が164センチなのは少々不満でもありました。どうせ背が高くならないのならいっそ158センチくらいでかわいい感じの女子でいたかったし、既製品の洋服のMサイズが問題なく着れるからです。もしも背が高いのならいっそ170センチ近ければそれはそれなりにスマートに見えていいのにな、と感じていました。

家族で食べているものはさほど変わらないのに、どうして自分は妹や弟よりも背が伸びないのか考えるうちに、成長ホルモンについての記事を何かの雑誌で読みました。成長ホルモンは夜寝ている間に作られるので夜更かしをすると背が伸びないというような内容の記事でした。このとき目からウロコが落ちる思いがしました。

私は昔から寝なくてもさほど体力的に疲れることがなく、よくラジオを聞いたりして夜更かししていました。一方弟と妹は寝るのが趣味で、弟は時間さえあれば昼寝や仮眠をとりつつ夜もしっかり寝ることができました。妹も休みになるとご飯や水飲み、トイレ以外起きないで連続で寝続けるということが平気でできました。昼寝をすると夜寝られなくなる私はうらやましいの半分呆れるの半分で一日8時間以上寝ている二人を見ていました。

しかしその二人がそれだけ背が高く成長したのですから、昔のことわざは正しかったのです。私たち兄弟は寝る子は育つということわざが真実であることの生ける証なのでした。

ペンネーム:しまちょー さん

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